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介護福祉士の苦悩!働いて一番辛かった体験 がん患者さんとの向き合い方

 
この記事を書いている人 - WRITER -

こんにちは近江一文字です。

この記事を読まれてる方は介護福祉士さんでしょうか?

日ごろ、高齢者を始めとする要介護者に接する中で
いろいろ悩みもあるかと思います。

特に自分のことより他人様の面倒を見るというのは
やりがいがある反面、大変なことも多いことでしょう。

今回は介護福祉士さんからの体験談手記をご紹介します。

あなたの感想もいただけると幸いです。

 

介護福祉士として働いて一番辛かった体験

目次

その時の経験を無駄にはしない

私が以前、看取りも受け入れている
有料老人ホームで働いていた当時の出来事です。

これが介護福祉士として働いていた中で
一番辛かった出来事で、今でも私のした行動が
正しかったのかどうかもわかりません。

それでも、私たち介護福祉士は色々な辛い経験や
苦しい経験をも向き合って様々なことを学ばせてもらっています。
私はこれからも、この仕事を続けていきたいと思っています。

 

癌だった看取りの入居者様

いつも元気で、ご自分のことはなんでも自分でやっていたMさん。
色々と自分のこだわりもあって頑固で、
介護職員を見る目も厳しい方でしたので
そのMさんに嫌われてしまったら
もうその方の介護に関わらせてもらえないというような人でした。

Mさんは何もなければ1人暮らしも出来てしまうほどの元気なお爺さんでした。

実はこの方は癌を患っていて、本当に少しずつ弱っていきました。
とにかく足の浮腫が凄くてパンパンで動けないし、
動くと激痛がするという状態でした。

日中はなんとか周囲につかまって
何十分もかけてトイレにいくという状況でした。

私が夜勤の日、そのMさんからのコールが鳴りました。

「トイレに行きたい」

と言われたので、お手伝いしようにも
その夜はMさんは激痛で全く動けませんでした。

私はパッドやオムツをした方がいいかと提案しましたが、
今までなんでも自分で決めてきて
オムツなんてしたこともない人ですから、
そんなことは嫌がるのは当然でしょう。

でも、漏らすこともしないでただトイレに行こうと頑張ってみえました。
私はそのMさんの想いを尊重してトイレに行けるように手伝おうと思いました。

何時間かかっても動くのは無理で、激痛に耐えるMさんの浮腫んだ足や
お腹をたださすって傍に寄り添って、話を聞くことしか出来ませんでした。

看護師に連絡をしても、看取りの入居者様に
これ以上何もすることは出来ません。

出来る限りその夜勤の間はMさんの傍にいて、
結局早番の看護師が半ば無理に病院に付き添って行きました。

 

 

その日、Mさんは病院で亡くなりました。

 

 

 

ご本人の意思を尊重すること

元々Mさんの看取り同意書として交わしていたことが

「この施設で看取ってほしい」

「最後まで自分の意思を尊重してもらいたい」

ということでした。

それでも、これで良かったのか?
もっと早く病院に行けていれば
痛みだけでも取り除いてあげることが出来たのではないか?

と思ってしまいます。

このご本人の意思を尊重するというのは、
介護の基本では当たり前のことです。

私はいつでもその考えを持って、働いてきました。
でも、それがその人の最期の場合はどうなんでしょうか。

私は今もこの疑問と向き合っていて解答は見つからないのですが
この「死」と直接かかわる問題は、
この「介護職」という仕事をしている限り、
ずっと悩み続けるテーマなのかもしれません。

あなたも同じような経験をされたなら
どのように克服したのか教えていただきたいです。

 

死と対面したその当時の心境

とにかく自分を責めて・・・

「もっと出来ることがあったんじゃないか」

と他に方法があったんじゃないかと泣きました。
この仕事はこんなにも辛いことがあるんだと、
その時に改めて思い知らされました。

その時に上司に言われたのが

「痛みに耐えてどうしようもない時、
ただ傍に誰かがいてくれるだけでMさんはとっても救われたと思う。
ただ愚痴や話を聞いてくれただけで嬉しかったと思う。」

という言葉でした。

滅多にお礼を言わないMさんが、
あの夜に私に「ありがとう」と言ってくれたことは今でも忘れません。

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