介護福祉士の本音、高齢者と向き合い何を感じているのか?
こんにちは近江一文字です。
当店では高齢者や介護福祉士さんの生の声を集めています。
同じ悩みを持つ方の支えや参考になれば幸いです。
弊社のブログに「掲載してもいいよ」
という、杖の体験談や日常の悩みなどあれば
お気軽にLINEやお問い合わせフォームからご連絡くださいね。
今回も近江一文字専属の介護福祉士さんから
日ごろの想い、介護施設で働く中での悩みなどを
いただいていますので記事にアップさせていただきます。
目次
生きていて良かった
生きていて良かったと思うのはどんな時でしょうか?
大切な人に出会えた時、大好きなものを手に入れた時、
好きなものを食べた時、そう感じられるでしょう。
若いときは何も思わないかもしれませんが
高齢になり、身体に不自由が出てくると
ほんの些細な日常の出来事に感謝をする場面が増えてきます。
大袈裟かもしれませんが
「生きていて良かった」
と言ってもらえることが
私たち介護福祉士の喜びなのかもしれません。
高齢者の本音
誰しもが年齢を重ねて高齢者と呼ばれる年齢になっていきます。
その中で、身体が痛くなることがあったり
目が見にくくなったり耳が聞こえにくくなったりと、
何かしら不自由を感じることが出てきてしまうのは当然のことです。
私が働いている施設では、
いろんな身体状況の高齢者の方が生活をします。
つい先日、後遺症で不随意運動がある
大正生まれの方が来られました。
ほとんど目が見えずに食事を食べさせてもらっている
他の利用者様を見て
「目が見えないのは辛いよね、ああまでして生きていたくないわ」
と話されました。
その方も不随意運動の症状について、
他の利用者様に嫌なことを言われたこともあったそうです。
その方もまた、他の利用者様に同じことを言われていました。
施設にいる高齢者の方々の中には
経管栄養で生かされている方もいれば、
ほとんど会話も出来ない何をするにも介護が必要な方もいます。
「人の助けがないと生活できないようになったら、苦しまずに死なせてほしいわ」
高齢者の方々は、口を揃えたようによくそう話されます。
私がもしその立場だったら、どう感じるのだろう?
どう声を掛けて良いのか、わからなくなります。
施設生活での現状
施設での生活は毎日同じことの繰り返しで、
余暇活動というものをしている余裕がないのが現状です。
本来ならレクリエーションとして、
唄を歌ったり創作活動をしたり散歩をしたり
毎日いろいろ楽しみを作るべきなのですが、
介護職員の人手不足によって出来ていないことが多いです。
ただ朝起きて支度をして、
ご飯を食べて歯を磨いてトイレに行って、
眠たくなったら昼寝をしたりボーっと過ごしたり、
たまにお風呂に入れることがあったりする日常です。
ここでまた、もし自分の日常生活が
そんな毎日だったらどうでしょう?と考えます。
楽しみがない、退屈な日々だと感じるのではないでしょうか。
そうなると食事の楽しみくらいしかなくなってしまうのです。
そう考えれば考えるほど、
私たち介護福祉士は何をすべきなのか自問自答してしまいます。
私たち介護福祉士に出来ること
まず大切なのが、介護する側を中心として
動かないことは基本でしょう。
その高齢者・利用者様の気持ちに寄り添って
その人のペースで、それをサポートしていくのが
私たち介護福祉士の役割です。
毎日の楽しみのひとつである食事に関してだと、
食事を美味しく食べるには
まず口腔を清潔に保つことが大切になってきます。
毎食後の歯磨きは面倒だと言われる利用者様も多いですが、
そこをうまく声を掛けていくことも必要です。
日々の中で、余暇活動やレクリエーション
となると大きなことをしなくてはいけないような
雰囲気になって難しく考えてしまいがちですが、
ただちょっとした会話を大切にすることが第一歩です。
何気ない会話の中でも笑顔があったり
昔話をしてくださったり、
そんなことと思うかもしれませんが、
それだけでも高齢者にとっては刺激になるのです。
そして、先ほども述べたように余暇活動・レクリエーションを
もっと取り入れていければ一番良いのかと思います。
そんな何気ない普段の活動の中でいただける言葉
「生きててよかった」
と言っていただけるとき私はこの仕事を選んでよかった、と心から思えるのです。